こんにちは、完熟マンゴーが大好きなきょーちゃんです。
この季節になると、遠方から友達が遊びに来た時に、近くのスーパーでマンゴーを買って一緒に食べて、幸せを分かち合う時間を過ごします。
しかし、マンゴーの産地である日南市で暮らしながら、マンゴーの畑に行ったことがない。
ということで、実際にマンゴーがどうやって育てられているのかを知るために、マンゴーの生産者の方に話を聞いてきました。
最高の出来のマンゴーを味わってもらいたい
最初に話をお伺いしたのは、
JAはまゆう果樹部会、亜熱帯果樹専門部会長の河野さん。
JAはまゆうの中には、農作物の品目ごとに「部会」があります。その中でもマンゴーの生産者さんが所属する部会の会長さんです。
お忙しい中、時間をとっていただきました。
日南市でマンゴーを育てて14年目になる河野さん。
河野さんの両親も農家でした。
苦労している姿を見て「農業は昔からやりたくない」と思っていたそうです。
一度はサラリーマンとして会社に努めますが、後にご両親のきゅうり栽培を手伝うことに。
きゅうりの栽培が大変だったから、他の作物を育てられないかな?と考えて、マンゴーを育て始めたそうです。
「そしたら、マンゴーはめっちゃ手がかかって大変!」と笑っていらっしゃいました。
果樹のため、1年に1回しかつくれないマンゴー。
亜熱帯作物のため、約10か月もの長い期間、徹底した温度管理をしながらビニールハウスで育てます。
丁寧に丁寧に育てて、いざ出荷の時期が近づいてきた!というところで、今回の新型コロナウイルスの感染拡大。
例年と変わらない愛情と手間をかけて育てていますが、百貨店などの高級食品を取り扱うお店が休業し、発注が減っているそうです。
「暖冬だった影響で、今年のマンゴーは本当に出来がいいんです。せっかくいいものが出来てるんだから、今年は特に食べて欲しいと思っていたんです」とこぼす河野さん。
「出来の良いマンゴーの魅力を、もっとたくさんの人に届けたい」ということで、今回オンラインショップでの販売に至ったというわけです。
マンゴーの魅力
河野さんが届けたい「マンゴーの魅力」とはなんでしょう?と尋ねました。
「だって、美味しいんだよ!こんなに甘くて、プレゼントした時にこんなに喜んでもらえる。例年は試食販売をいろんなところでするんだけど、一口でも食べたら魅力が分かるから、みんな買ってくれる。今年は試食の販売が出来ないから、魅力を伝えることも難しい」
確かに、一口でも食べたらマンゴーの甘みが口の中に広がり、もっと食べたい!という気持ちになります。
河野さんにはお子さんがいらっしゃいます。
育てたマンゴーを食卓に並べた時のことを振り返る表情が印象的でした。
「めっちゃ喜ばれるんだよ。その時に美味しかった〜!と言われるのが一番嬉しい。何度言われても嬉しい。そのために一年間、手間を注ぐことができる。美味しいものを作ることはできるから、買える方法を増やしたり、色んな食べ方を伝えたり。食べたことがない人もまだ多いから、協力してできることをどんどんやっていきたい」
「美味しいって言ってもらえるんだよ!」と話すときの河野さんは本当に嬉しそうでした。
マンゴーはカレーに入れると美味しいんだよ、という話も聞きましたが、それはちょっと消費者には高級すぎて手が出せなさそうです。笑
今年のシーズンもあと少し。1人でも多くのファンを増やして来年に繋げていきたいとおっしゃっていました。
マンゴーを育てるのは大変?
取材当日、河野さんのハウスは出荷が終わっていたので、まさに出荷を控えている農家さんに話をお伺いすることになりました。河野さんも一緒に同行してくださることに。
日南市・南郷の田んぼ道を抜けた先に、ひときわ大きなビニールハウスがありました。こちらでマンゴーを育てているのが、ご夫婦で農業を営む田中さん。
ビニールハウスの中に入ると、ふわっと甘い香りがひろがります。
カメラを向けると、「笑顔とかちょっと苦手なんだよ」と言いながらも、畑を丁寧に説明しながら案内してくださいました。
部会長の河野さんが「田中さんのハウスは本当に綺麗。いいマンゴーをつくるのが上手なんだよ」と教えてくださいました。
この日は選果場にいって、5Lサイズの中でも特に大きいサイズのマンゴーをみてきました。同等サイズのマンゴーは、出荷個数の1%にも満たないんだとか!
その大きいマンゴーは田中さんが育てたマンゴーでした。
「マンゴーは『太陽のタマゴ』のブランドに認定されるかどうかで、価格が全然違う。サイズでも変わる。それでも、一つのマンゴーを育てるためにかける時間や手間は変わらない。たくさんのマンゴーを育てる中で、上質なマンゴーの割合をいかに高めるかが勝負なんだ。」
真剣な表情で教えてくれます。
マンゴーのハウスをつくるには、サイズにもよりますが数千万円のお金がかかります。農家さんは初期投資でお金をかけて、商品をつくっていく起業家です。
トライアンドエラーという言葉がありますが、マンゴーは1年に1度しか育てられない作物です。1回の検証をするために1年の歳月がかかります。
マンゴー農家は大変ですね、と聞きました。
「大変なのはマンゴーだけじゃないだろ?みんなそう。いつまでも平社員でいても良くない。努力して、いいものをつくって、どんどん成長していかないといけないんだよ」と、背筋が伸びるようなコメントをいただきました。
子育てより大変なマンゴー
1つの枝からは沢山の実が出てきますが、1つのマンゴーに栄養を集中させるために他のマンゴーは全て摘果します。
マンゴーに色がつくように、1つずつ葉っぱを避けて、光を当てる。色が変わってきたら1つずつ手作業でネットをかける。温度管理も忘れない。
「マンゴーの栽培と子育ては、どっちが大変ですか?」と聞くと、
「マンゴーの方が大変かもね、だってマンゴーは話して教えてくれない。本当に手が掛かるわ。」と笑っていました。
田中さんの奥さんにも、マンゴーの魅力を聞きました。
「マンゴー農家の奥さんはみんな肌が綺麗よ!甘くて美味しいのはもちろんだけど、お肌にもいい効果が絶対あるはず!」
そうおっしゃる奥さんの肌は、本当に美しかったです。
力を合わせてマンゴーを届ける
マンゴー農家として、これからどんなことをしていきたいですか?と聞きました。
「1人の農家でできることは限られる。マンゴーの生産者がみんなで力を合わせて、販売しなければいけない。だから、JAはまゆうがいてくれて、品質の管理をして出荷をしてくれて、助かっている。でもまだまだできることがある。インターネットでの販売も今年から始まって嬉しいけど、もっと価値を届けて行きたいね。海外だとサラダで食べることが普通なんだよ?知ってた?知らないことが多いでしょ。次のシーズンは、実がなる前から畑に来てよ。そこからマンゴーのこと教えるわ!」
と力強く答えてくださいました。
部会長の河野さんと田中さんの話は尽きることなく、半分ぐらいは技術の話で僕には分からないことが多かったです。
少しずつ話について行けるようになるように勉強をしていきます。
せっかくだから一緒に写真撮ろうや!と河野さん。
農家さん同士がこんなに仲がいいってことも、取材にいくまで僕は知りませんでした。
どちらの農家さんも、この日南市でマンゴーを育てている仲間として協力しようとする姿勢が強く伝わってきました。
一番美味しい状態で収穫
マンゴーの食べ頃を聞きました。
「宮崎の完熟マンゴーは完熟して自然に落ちるまで待つ。だから一番美味しい状態で出荷してるんだよ。たまに仏壇に飾ったりする人がいる。それもまぁ嬉しいんだけど、届いたらできるだけすぐ食べてね!」
色が鮮やかでエネルギーを感じるマンゴー。眺めていたい気持ちもわかりますが、ぜひ届いたらできるだけ早く食べてくださいね。
今年のシーズンも残り少なくなってきました。
特別サイズの5L+サイズは数量・期間限定で販売中です。
もしかしたら自宅に届くマンゴーは、田中さんの子どもかもしれません。
贈答用、自宅用、もちろん、そのどちらにも。
今年の旬を逃さないうちに、ぜひお試しくださいませ。
ご注文された方は、ヤッチャ!にご連絡いただければ、農家さんにお客様の声をお届けできます。美味しかったら、感想を教えてくださいね。
